オーストラリアで永住権を取得するのは、年々難しくなってきています。
技術独立永住ビザも、対象職業がどんどん少なくなってきて、困っている方も多いのではないでしょうか?
そんな中、最近注目されているのがRSMS(Regional Sponsored Migration Scheme)ビザ。
通称「田舎ビザ」です。
ビジネスビザ(技術独立永住ビザ)の取得が困難になってきている中で、RSMSビザは比較的取得しやすいということで、このビザを経由してオーストラリアに移住を考える人が多くなっています。
指定の地方地域にある会社にスポンサーされることで取得できる、いわば「地方版・雇用主指名ビザ」です。
地方、または低人口地域のオーストラリア事業主が地元の雇用市場からでは埋めることのできない欠員を外国人技術者を雇うことによって補えるようにするものです。
このビザは、田舎活性化を目的としているビザなので、都会で働く場合は取得できません。
田舎になんか行きたくない!!という人には無理ですが、このビザはビジネスビザと違い、取得さえできれば、いきなり永住ビザが取得できます。
通常、ビジネスビザから永住権取得を目指す場合、ビジネスビザを最短2年経由してから永住権取得をするのが一般的です。
また、ビジネスビザの場合はまだ永住ではないので、Medicareというような国民健康保険にも加入が出来ません。
RSMSビザの場合は、ビザが下りた時点で、永住権と同じコンディションで生活することができるのです。
年齢:50歳以下(例外もあり)
英語:IELTSスコア6(ビジネスビザからの切り替えの場合はIELTS5)
スポンサー:地方にある会社からスポンサーされる必要がある。(雇用者がRSMSビザを申請したいと思っても、雇用主が「NO」と言えば申請はできません)
技術証明:どんな職業に就くかによって異なるが、その職種に応じた技術があること
ブリスベン、ゴールドコースト、シドニー、ニューカッスル、ウロンゴング、メルボルン以外の地域にて仕事に就くことが条件とされます。
郵便番号で厳密には地方かどうかが決まっているので、自分の雇用主が、その郵便番号に当てはまっているか調べましょう。
郵便番号は以下の通りです。
直接申請の場合:約1年
ビジネスビザからの切り替えの場合:8~9か月
ビザの申請にかかる費用は、2017年3月現在は$3600です。
このほかに、健康診断や、IELTSテスト、無犯罪証明の取得などにもお金はかかります。
実は私の周りにも、最近このRSMSビザを取得している人がいます。
ゴールドコーストから2時間ほど離れた山奥の宿泊施設で働いているんです。
数年前まで日本人なんか見かけるような場所ではなかったので
「こんな山奥でいったい何しているんだろう」と思って聞いたら、なんと田舎ビザで働いていると。
私はそこで初めてこのビザの存在を知りました。
なんか、オーストラリアは最近、ビザを商品として販売しているように感じるのは私だけでしょうか…。
10年前にくらべると、やたらビザの種類が増えたような気がします。
RSMSで永住ビザを取得した場合、取得後2年間は、ビザのスポンサーとなった雇用主の下で就労する必要があります。
途中で仕事をやめてしまった場合、ビザがキャンセルされてしまうので注意しましょう。